宣言は発出されたが

遂にと言うか、やっと緊急事態宣言が発出された。テレビで菅首相の宣言発出が生中継された。対象は1都3県で、内容は飲食店の営業時間短縮、テレワークによる出勤7割減、午後8時以降の外出自粛、イベントの人数制限の4点。既に国民はマスコミ報道で周知している内容で、インパクトは無かった。わざわざ首相が宣言するのだから、ギョッと驚く画期的な対策を期待したのだが空振りに終わった。菅は「緊急事態宣言を決断致しました」と言うときも、下にある原稿を読み続けた。菅の会見はいつも官僚の書いた原稿を読み上げるだけだ。熱意が伝わって来ない。いや、伝わらないどころか、聞く側の期待を削ぎ、感染防止に協力しようとする意欲も下げてしまう。原稿を読み上げるだけなら、事務方に任せた方が良い。辿々しい菅の言葉よりも明確に聴き取れるはずだ。病床1床に2000万円、営業の時短に6万円と、金さえ払えば事は成るというやり方は、政治家としては最低の手腕だ。元々国民の金である税金を、上から目線でくれてやるという態度はど阿呆の勘違いとしか言い様がない。これでは宣言が出たからといって、感染が下火に向かう可能性はゼロに等しい。いや、むしろ拡大の一途を辿ることになるかもしれない。残念。