懲りない原発安全思想

核のゴミ最終処分場選定に向けた調査に対し、寿都町に続き北海道神恵内村が応募の検討を始めるとのこと。神恵内村は人口約800人、主要産業は漁業。泊原発のある古宇郡泊村の隣村で、安全協定を結ぶ立地自治体の一つ。原発を理解している村だと言う村人もいる。人口減少対策と雇用を生み出す方法の1つとして商工会が半年前から検討を続け、村議会に応募を検討するよう請願しているという。だが、問題は二つある。一つは、国が公表した処分に適した場所を示す科学的特性マップによると、神恵内村は南側の一部を除いて殆どが不適地とされている。核のゴミ最終処分場には適さないのだ。もう一つは、梶山経産相が「適地が一部でもあれば手を挙げられる可能性はある」と言及したこと。もし、神恵内村の南部に最終処分場が建設されれば、やがて不適地である神恵内村全体に最終処分場が増設されることは、今までの原発建設の経緯から見ても明らかだ。それが更に拡大解釈されて、北海道なら何処でもOKということになる恐れもある。梶山経産相を始め国の原発安全対策は極めて無責任だ。ここなら絶対大丈夫という立地を厳選すべきだ。脱原発派の河野防衛相が首相になれば、経産省の原発信仰を改宗出来ると思うのだが。