タンカー座礁と環境相

日本のタンカーがインド洋の貴婦人と言われる風光明媚なモーリシャスで座礁し、重油をまき散らしている。重油事故は極めて厄介だ。元通りにするには長い年月がかかるし、毒性もある。長鋪汽船所有で商船三井がチャーターしたタンカーが座礁したのは7月25日のこと。8月6日に船体が裂け一千トン超の重油が流出した。7日にモーリシャス政府が非常事態宣言を発した。フランスはいち早く支援活動を開始し、日本の外務省はフランス支援のため10日に国際緊急援助隊を派遣した。ところが小泉進次郎環境相は靖国参拝の後の会見で「環境省として何ができるか早急に見極めるため、専門家を現地に派遣する方向で調整している」と脳天気だ。更に「当事者である日本企業はもとより環境省としても他人事でなく、傍観してはならないと考えている」と威勢は良いが実行が伴っていない。15日には船体が真っ二つになってしまった。地元捜査当局の調べに船員は「WiFiに接続するために島に近づいた。事故前に船員の誕生日会を開いていた」と証言したという。船員も船員だが、環境相も環境相だ。特に環境相は国内の環境を見てれば良いというものではない。むしろ、世界各国と手を取り合って地球環境を守ることが使命と言える。進次郎は結婚ボケなのかもしれない。いや元々口先だけで能力など無いのかもしれない。