横文字カブレ

小池都知事が急遽記者会見を開き「メガクラスターでオーバーシュートの恐れがあるのでロックダウンする可能性がある」と発表した。要は「新たに41人の新型コロナウイルス感染が確認されたので、今週末は不要不急の外出は避けてほしい」との要請だった。政府が「蔓延の恐れが高い」と言い始めたので、都知事の要請は理解出来るが、ものには言い様がある。オーバーシュートでロックダウンと言われても、実感する人は極めて少ない。通常使われる「オーバーシュート」とは「行き過ぎ」という意味だから、専門家会議の副座長が言うオーバーシュート(感染爆発)だとは思い難い。日常会話で「ロックダウン」という言葉など使わない。英和辞典には載っているが、国語辞典には載っていない。自分はニューヨーク市のロックダウンをニュースで聞いたので、ロックダウンが都市封鎖であることを偶々知った。都知事がいきなりロックダウンなどと言うと、都民に不安を与える逆効果しかない。そう言えば、小池はトランプの受け売りの「ファースト」が好きだった。まるで流行り言葉に酔っているようだ。ひょっとすると、横文字カブレの小池は、流行り言葉を言いたい衝動に駆られて記者会見を開いたのかもしれないと思えてきた。