オーバーシュート

新型コロナウイルスの死者が世界で1万人を超えた。米国を筆頭に各国が出入国を制限し始めた。そのためヒトとモノの流れは殆どストップした。グテレス国連事務総長は「歴史的な景気後退はほぼ確実だ」と警告し、国際社会の結束を呼び掛けた。新型コロナウイルス感染は、最早水際対策で対処する域を超えている。出入国制限の効果は薄い。国・地域で感染を抑えるしか方法は残っていない。新型コロナウイルスの脅威を軽く見ると叱られそうだが、国境を閉ざすほどの脅威なのだろうか。新型コロナウイルスの死者は1万人だが、インフルエンザでは例年25~50万人が死んでいる。多くの人が、インフルエンザには予防薬・治療薬があるが、新型コロナウイルスには無いから不安なのだと言う。しかし、よくよく考えると、インフルエンザには治療薬があるのに50万人もの死者が出て、新型コロナウイルスには治療薬が無いのに1万人で済んでいる。どう見ても、インフルエンザの方が質が悪そうに思う。医療専門家はオーバーシュートが怖いから大事を取るべきと言うが、政治家が専門家の主張にオーバーシュートしているように思えてならない。