遅怠・遅滞・痴態

世界的に新型コロナウイルス感染者が激増している。政府は、やっと中国、韓国からの入国拒否を発動した。国会では、蓮舫が「何故イタリアの入国制限をしないのか」と迫り、安倍は「外務省とも相談したうえで、必要であれば躊躇なく判断する」と答え、結局イタリア北部も入国拒否の仲間に加えた。至極順当な問答に見えるが、果たしてそうだろうか。二人の問答の前提は、3月9日時点で、感染者数が韓国、イタリア、イランが各7千人に達しようとしているのに、日本は550人というデータだ。550人という少ない数値の要因が、安倍の一斉休校や日本人の手洗い励行の結果であれば、それはそれで良い。しかし、日本は症状が現われた人しかPRC検査をしていないという現実がある。一方、他国は症状の有無に関係なく検査をしている。更に新型コロナウイルスは症状の出ない感染者も多いと聞く。であれば、550人という少ない数値を疑うのが当たり前だ。  世界中の国々が、日本はデータを隠していると疑っている。自分も疑っている。常識的に考えて、日本は韓国やイタリアと同程度の感染者がいると考えてもおかしくはない。政治とは最悪を考慮して対処するするもの。とすれば、政府は入国制限をするだけでなく、出国制限を即時実施すべきだと思う。遅くなれば、またまた安倍政権の遅怠・遅滞・痴態を曝け出すことになる。