米紙から見たコロナと安倍首相

米ニューヨーク・タイムズ紙が「日本政界の脱出王こと安倍首相も、コロナウイルスの反撃からは逃げられない」との記事を掲載した。脱出王とは、嘗て米国で人気を博した縄抜けの名人である奇術師のこと。モリカケ、桜と数々の疑惑をすり抜けてきたのをダブらせている。唐突な一斉休校や入国制限は、政府の無策ぶりに対して強まった世論の反撃が安倍首相を動かした、と分析している。折角第一線で対応しているのに下手な努力で被害を拡大しているだけと酷評。海外メディアが日本批判を強める背景には、具体的な対策の根拠となるデータが見えないからだ。CNNは「日本の感染者数は氷山の一角にすぎない」と報じている。確かに近隣諸国と較べても日本の感染者死亡者数は異常に少ない。日本の医師も異様に感じると言っている。もっとも何故か検査を渋っているのだから感染者数が少ないのも肯ける。米紙が見る安倍像は、自分が見る像と同じだ。世間様はちゃんと見ているのだ。CNNは更に「今回の新型コロナウイルスの対応で各国首脳の力量が試されている」としている。成績の発表が楽しみだ。