イランと中国の国民の声

新型コロナウイルス感染が始まってから既に2ヶ月が経過した。習近平国家主席が初めて病院を訪れ肺炎対策活動を視察したとのこと。初動対応が遅れた上に、対応を李首相に丸投げしていた。習近平は、これまで自らに権限を集中し、トップダウンで全てを強引に進めてきたのだから、その豹変ぶりが分る。中国国民は雲隠れしていた習近平にやっと非難の声を挙げ始めたようだ。一方イランでは、ロウハニ大統領が革命記念日に米国との対決姿勢を強調した演説を行った。しかし、会場からは、今までの対米対話路線を推進してきたことに国民から罵声が浴びせられたとのこと。今までイランではハメネイ師とロウハニ大統領は絶対的な存在だった。だが、国民が最高指導者の尻を突っつく立場に変わったようだ。イランの国民の殆どは、他国のラジオも聴いているので、自国の状況を客観的に理解しているという。従って、罵声の威力はありそうだ。物事は動くかもしれない。一方中国では言論統制と情報操作が行われている。それでも、習近平への非難が挙がり始めたのだから、ひょっとすると、新型コロナウイルス騒動が「中国の春」の引き金になるのかもしれない。