かんぽ問題の元凶

総務省の現役事務次官が更迭され辞職した。かんぽ生命保険の不適切販売問題をめぐる行政処分案の検討状況を、日本郵政の鈴木副社長に漏らしたからだ。外部弁護士からなる特別調査委員会の報告書が公表された後、郵政3社長も会見を開いたが「まだ報告書を読んでいない。あとは担当者に聴いてください」として、2時間足らずで強制的に打ち切った。この期に及んで無責任さ甚だしい。鈴木副社長は総務省で郵政行政局長や情報通信政策局長を務め、職務に精通している。東芝出身の西室社長らの影でドンとして日本郵政を操ってきた輩だ。今でも総務省には顔がきくという。現役事務次官がが漏洩したのも宜なるかなと思う。諸悪の根源は、総務省幹部を日本郵政に天下りさせたことにある。鈴木副社長は2009年に天下りしている。2009年といえば、民主党政権時代だ。当時民主党は天下り撲滅を標榜していた。不言実行していれば、かんぽ問題は発生していなかったかもしれない。道理で民主党の残党がかんぽ問題を騒がない謎が解けた。臭い物には蓋をしろということか。