災害対策の欠如

台風19号で120両もの車両が水に浸かってしまった北陸新幹線車両基地が災害対策の欠如を物語っている。一つはハザードマップの軽視、もう一つは対策の軽視だ。これらの軽視によりJRの車両被害は300億円を超えたという。今回浸水した箇所とハザードマップは完全に一致するという。JRがハザードマップを重要視していれば、何らかの対策を打てていたはず。車両基地選定に当たっては、広くて安い土地は魅力的に映ったに違いない。でも美しいものにはトゲがある。安物買いの銭失いということだろう。たとえハザードマップに該当する土地に車両基地を作っても、被害を抑える方法はあるものだ。以前の豪雨時は、低い基地から高い線路へと全車両を避難させ被害を免れたことがあったとのこと。JRは計画運休で車両を動かさないだけでなく、全車両を高い線路に移動しておけば簡単に被害を防げたはず。対策を手抜きした身から出たサビということだろう。最近の宅地業者は遊水池の跡地を知らん顔して販売することが多いと聞く。これもハザードマップを確認しておきさえすれば悲劇を避けることは可能だ。行政はもっとハザードマップの重要性をアピールすべきだと思う。