シャーピー疑惑

トランプの行為が「シャーピー疑惑」と揶揄されている。バハマを襲ったハリケーン「ドリアン」の進路をめぐり、アラバマなど南部各州を「想定以上の勢力で直撃する恐れがある」とトランプがツイートしたことが発端。だが、気象当局は「アラバマに影響は及ばない」と否定。するとトランプはロス商務長官にトランプ発言と矛盾する予報を打ち消すよう指示。ロスは担当者の解雇まで示唆して迫ったが、打ち消せなかった。業を煮やしたトランプは、米海洋大気庁が作成した白の予想進路に黒の油性ペンでアラバマ州まで伸びるよう手書きした予想図を大統領執務室で記者団に示した。この「黒の油性ペン」のメーカーが「シャーピー」だ。米国の法律では、誤った天気予報を伝えた場合、罰金か90日以下の禁錮刑、またはその両方が科される可能性があるという。トランプは自身の間違いを力尽くでねじ曲げようとした訳だ。トランプは就任以前から、ロシア疑惑やセクハラ行為は無かったものと強引に進めてきた。トランプは就任してから1万回以上の嘘をついてきたという報道もある。「シャーピー疑惑」は些細な出来事だが、嘘で塗り固めたトランプを象徴したものとして後世に語り継がれるに違いない。