サンゴの日焼け防止

日経夕刊のトップは「日焼け止め規制じわり」との記事。世界のビーチリゾートで日焼け止めの販売や使用を規制する動きが広がっているという。日焼け止めに使われる化学物質がサンゴ礁の成長に有害との指摘が出ているためだ。米国やパラオなどは2020~21年から制限するという。その化学物質とは、オキシベンゾン、オクチノキサート。如何にも悪そうな物質名だ。だが、世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフを有する豪州では制限しないという。何故か。研究論文に対する信憑性だ。研究方法が極めて限定的で実態を現しているかが怪しいという。でもこの種のことは、極めて理解し易い。サンゴの成長には、澄んだ海での日光が必須。日焼け止め物質が海中に浮遊すれば、日光が遮られると考えるのが常識。だから、日焼け止め物質は悪いということになる。豪州はその常識に科学的事実を求めたということだと思う。真実は分からない。これから実証される。でも連想する。日本のダイオキシン事件だ。モルモットだけが異常に反応し、その事実を持って、日本は稚拙にダイオキシンを規制した。当時、海岸を清掃し流木などを燃やすキャンプファイヤーが流行っていた。でも物を燃やすという行為全てが規制された。楽しみのキャンプファイヤーも無くなった。とても似ている。日焼けによるヒトの皮膚ガンを防止するのか、サンゴの日焼け防止を優先するのか、は早急に決着をつけるべきだと思う。