革命的な所作

弱冠20歳、昨年プロ合格したばかりの渋野選手が、全英女子OPを制したのは誰も予想しなかった歴史的快挙であることは間違いない。凄いと思う。でも、もっと凄いのは競技中のあの笑顔だ。プロゴルファーの革命的な所作と言える。今までプロゴルファーが試合中に笑顔を見せることなど無かった。寧ろ求道者の如く無表情で冷静さを装った仕草こそがプロゴルファーだった。だが、一見真剣さを感じさせるものの、反面ギャラリーとの溝を深くさせていた。渋野選手はその溝を埋めてしまった。そしてゴルフの楽しさを伝えていた。バーディーを取ればニッコリと、ホール間の移動ではハイタッチ。ギャラリーを味方につけたし、喜ばした。でも、いざスイングする時は、スパッと気持ちを切り替えていた。今後のプロゴルフは、如何に自分自身がゴルフを楽しみ、そしてギャラリーを楽しませるかがポイントになるのだろう。フジテレビで北海道 meiji カップがLIVE中継された。ところが、内容は渋野選手の録画のオンパレード。他の選手を見たい人はがっかりしたに違いない。渋野選手はテレビのディレクターまでも壊してしまったようだ。革命の衝撃とはこういうものなのかもしれない。