ブラック化するJOC

日本オリンピック委員会JOCは次回から理事会を非公開とすることを決めたという。折角東京五輪招致疑惑の竹田会長が退き、山下体制になったというのに、時代に逆行する行為と言える。それでなくても日本スポーツ界は不祥事が多すぎる。竹田を筆頭に、女子アマレス、女子体操、柔道等々不祥事が後を絶たない。山下新会長は「非公開にした理由は、公に話せないことが多すぎるから」と言う。でも、この理屈は変だ。公には話せないことを密室で議論すれば、益々公表出来ないことになるはずだ。公に話せないことを発言させないのは理事会の執行部の偏った意向だ。意向次第で変わるということだ。山下は、透明性は議事概要のブリーフィング、資料の公開、会長の定例会見などで確保すると言う。しかし中身を伴わないお題目だけの情報など全く価値が無い。事実を隠す行為が、ブラック化を助長する。正々堂々と公開の場で、議論の活発化を図るべきだ。山下が非公開化を決めたのは、山下がブラックに飲み込まれた証と言えそうだ。スポーツ界は官邸のように決してブラック化してはならないのに。