居直り3社長の害

かんぽ生命の不適切販売件数が、これまで見込みの倍となる18万件に達し、3社長が雁首を揃えて会見した。顧客に重複した契約を結ばせ保険料を二重に徴収したり、無保険状態に置いたりするなど不適切販売の元凶は、営業ノルマだ。トップが営業員の競争を煽り、見境無く契約に走らせた結果だ。二重徴収や無保険状態放置は、保険業界では誰でも知っているタブーとのこと。でも、規模が日本生命に匹敵するかんぽ生命はトップを含めタブーを知らなかったようだ。つまり全員素人だったということだ。3社長とは、日本郵政の長門正貢、かんぽ生命の植平光彦、日本郵便の横山邦男。長門も横山も元銀行マンだからずぶの素人で、植平は保険ヤだったが、出世競争に夢中で保険実務には疎かったのだろう。会見で3社長は居直ると言う。陣頭指揮をとってまい進することが職責だと言う。営業ノルマを廃止すると言う。ちょんぼした政治家に似ている。ちょんぼを取り返し正常に戻すのが責務だから辞めないと言う。でも能力の無い者は去るべきだと思う。代わりは幾らでもいる。また営業ノルマを廃止したところで過当競争が無くなる訳ではない。企業体質を根本から変えずに無くなるはずがない。そのためにも3社長は即刻職を辞すべきだと思う。