説明責任の欠如

安倍首相が5年半ぶりに福島を訪問したとのニュース。政府が一丸となって復興に全力を尽くすとアピールした。恐らく「復興より議員」と口を滑らした桜田前五輪相発言の火消しのための訪問だろう。まずJビレッジを訪れ、次に福島第1原発を視察した。Jビレッジで復興状況をアピールしたが順序もアピール内容も間違っている。まずは福島原発を視察し、遅々として進まない状況を報告すべきだったと思う。Jビレッジでのアピールが信憑性を疑わせる情報を世界へ発信したことになった。先日福島の水産物輸入を規制している韓国をWTOが容認した。政府は慌てふためいているが、政府の世界に対する説明不足によるものとみるべきだろう。政府は、海産物の放射能数値は許容範囲内にあるから問題ないと言う。しかし、凍土壁は不完全で、未だに大量の放射能汚染水が海に流れ込んでいる。処理して集めたトリチウムの処分が儘ならず希釈して放流しようとしている。安全だと信じているのは日本人だけだ。韓国だけでなく世界中の人は不安に思っている。安倍のJビレッジ復興宣言が、益々不安を増長させている。事実を真剣に相手が納得するまでの説明を尽くさない。全ては政府の説明責任の無さが根になっている。