カテゴリ:201904



30日 4月 2019
今夕、憲政史上初となる「退位礼正殿の儀」が行われ、天皇陛下は「平成の国民に感謝し、令和の安寧と幸せを祈る」と述べられた。マスコミは、今上天皇のこれまでの逸話を盛り沢山に放映している。懐かしくもあり、ご苦労様という気持ちになる。確かに「平成という時代」は終わったと実感する。でも自分が感じるのは振り返りではない。「一つの区切りがついた」ということだ。昭和が悪かったという訳ではない。平成が良かったという訳でもない。令和が良くなるという希望でもない。世界に唯一日本だけに存続する元号改元は、国民の心をリセットすることに意味があると思う。平成時代には国内だけでも、バブルの崩壊、自然災害の多発、原発事故、WINDOWS95、2000年問題、消費増税、リーマンショック、iPS細胞、政治の腐敗等々色々あった。誰もが皆この荒波に揉まれてきたのだが、生き延びている。問題は大きいが、大した事ではない。大切な事は、こんな荒波でも誰もが乗り越えられるという経験から生まれた自信だと思う。これを区切りに、更なる困難に立ち向かう精神を養えば、我らに敵無しだと思う。日本の未来は明るいと我が心をリセットした。
29日 4月 2019
武田薬品が欧州で成功報酬型の販売方式を採用するとのニュース。成功報酬型とは、高額な新薬を投与して効果が無ければ薬代を返金するシステム。最近の医薬の進歩は著しい。これまで難病とされていた病気が薬で治る時代になってきた。だが、新薬は高価だ。全てを保険適用すれば保険制度自体が潰れてしまう。英国では国全体の医療費を決め、薬価は製薬会社が決める。費用対効果を重視し、高額な薬は保険適用せずに成功報酬制度にのせる。ノバルティスの白血病治療薬もギリアド・サイエンシズのC型肝炎薬もこの制度を採用している。武田は700万円のクローン病治療薬を欧州でこの制度にのせる。日本の製薬会社がこの制度を採用するのは初めてとのこと。日本は政府が薬価を決めるため、成功報酬制度は議論にも上らない。でも武田の動きが一石を投じるかもしれない。一考すべき制度だと思う。もっとも、武田の売り上げの海外比率は9割。日本に拘っていては成長は望めないということか。
28日 4月 2019
先日、中国人民解放軍海軍創設70周年記念国際観艦式のニュースが放映された。旭日旗を掲揚した日本の護衛艦が青島港に入港した姿が捉えられている。日本人の自分が???と感じた。中国と韓国にとって、旭日旗は戦時中の日本の残虐さの象徴だったはずだ。旭日旗がサッカー会場にあるだけでも問題視されるほどだった。ところが、その中国が旭日旗を掲揚した日本の護衛艦の入港を歓迎している。抗議する姿は全く見られない。一瞬どうなっているのかと思った。でも、すぐ納得した。中国はトランプから貿易戦争を仕掛けられている。だから日本と仲良くするのが得策と考えたに違いないと。更に納得したことがある。中国による旭日旗への異常な拒否反応は、中国政府のボロを隠すための反日プロパガンダに過ぎなかったことが証明されたことだ。中国の反日運動も同根だ。トランプの無理強いで日中関係が改善するのなら、捨てたものでもないなとも思えてきた。中国の反日を真似た韓国は、それでも貫くのだろうか。一方北朝鮮はロシアに接近している。韓国は世界から見向きもされない道を自ら歩もうとしているように映る。
27日 4月 2019
原発メーカー日立出身の中西経団連会長が、原子力の比率を高めるため国民的な議論を呼びかけている。誰のための呼びかけなのだろうかと思う。原子力がクリーンでかつ最も廉価だというのは昔の話。クリーンではないことは福島原発事故が実証した。原発コストが安いのは経産省の捏造であることも明らかになっている。いま国内のエネルギー別コストは、安い順に、水力、天然ガス火力、石炭火力、風力、太陽光、石油火力、原子力が実態だ。米国では、風力、大規模太陽光、水力、天然ガス、石炭、原子力となっていると言われている。中西は天然ガスは高価で炭酸ガスを大量に出すのでクリーンな原子力に回帰すべきと主張している。現実に無知でトンチンカンな主張と言える。経済界のトップがこうなのだから日本の将来は暗い。もう一つ問題がある。米国では太陽光が廉価なのに、日本では高価なことだ。元凶は政府が導入した再生可能エネルギー賦課金制度にある。いわば失政で再生可能エネルギーの開発が妨げられてしまった結果と言える。政財界が挙って再生可能エネルギーを蔑ろにしている。
26日 4月 2019
この10年で日立製作所が変わったと言われている。確か2009年は過去最悪の赤字を計上したと記憶している。最早日立は甦らないだろうと思っていた。そこに登板したのが子会社から呼び戻された川村。子会社の社長に何が出来るのかと思っていたら、不採算部門をバサバサ切るリストラを行った。巨象は贅肉の塊だ。川村は贅肉どころか主要な骨まで切り落とした。あっという間に業績は回復した。でも数字上だけの話だ。心底日立が良くなった訳ではない。その川村の後を引き継いだのが中西。中西は海外で互角に戦うための社内制度改革を考えていた。それが管理職の職能給の廃止と職務給の導入になった。でも職務給そのものは以前からある。目新しいものではない。だが、この小改革で海外の有能な人材を採りやすくなったという。川村も中西も大した仕事をしている訳ではない。日立ならでの特異的な話なのだと思う。その川村が東電会長になり、中西が経団連会長になった。さて如何なる辣腕を振るうのだろうか???
25日 4月 2019
今月上旬総務省が5G用電波をNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社に割り当てた。4Gから5Gに替わると大容量化がはかられ世界が変わると言われている。内容は理解出来ないが、世界中で一番争いをしているので、革新的な技術なのだろう。それはそれとして、楽天がいきなり5Gに参入して、やっていけるのだろうかと疑問に思った。携帯電話事業は基地局や通信機器やソフトウエアなどのインフラがものをいう。楽天は5年前から格安スマホを手がけているが、所詮インフラは借り物だ。6000億円の投資で御三家に太刀打ちできるのだろうか。ところが楽天には秘策があるという。全てのインフラをサーバーに取り込んでクラウドコンピューティング基盤上で運営するという。これによりコストが35%削減され人員が70%減らせる目論見とのこと。話半分としても、ひょっとすると楽天は大化けするかもしれない。
24日 4月 2019
年末にはまだ早いが、今年の一言は「なんとかなると思ったら大間違いだ」に違いない。福島原発事故を受け2013年に原発の新規制基準が施行され、認可から5年以内に特定重大事故等対処施設を設置することが義務付けられた。テロなどで原子炉が冷却不能になった場合、遠隔操作で冷却を継続する極めて重要な特定施設だ。でも稼働してから数年経っているのに、今になって関西電力、四国電力、九州電力が計6原発12基の特定施設の設置が間に合わないと言い出した。以前の原発ムラのルールであれば、ナーナーで遅延を認めただろうが、今は違う。原子力規制委員会は国や電力会社から独立した第三者委員会だから電力会社の都合など考慮しない。まさに原子力規制の番人だ。その原子力規制委員会の更田委員長が電力会社に「なんとかなると思ったら大間違いだ」と発言し、特定施設の設置が延びれば原発の運転を停止させると言い渡した。喉元過ぎれば熱さを忘れるという諺がある。政府は福島を忘れ国内原発再稼働や原発輸出に血眼になっている。もう熱さを忘れてしまったのだろう。福島原発事故以来、ろくなことは無かったが、原子力規制委員会が真面になったのが唯一の光明だと思う。
23日 4月 2019
またまた日本陸連の選手選考の不透明さが問題になっている。来月日本選手権が開かれる。マラソン日本記録保持者の大迫選手が出場を希望したが陸連から断られたとのこと。大迫は1万mの参加標準記録には達していない。そこでマラソン、5千m、3千mの日本記録を持つ大迫は「本連盟強化委員会が特に推薦する本連盟登録競技者」での出場を申請した。ところが、陸連は「大迫がいい記録で走ると他の選手のランクが下がり不満が出るから」という理由で推薦を断ったという。そこで大迫は「そろそろ陸連は私物化するのは止めた方が良い」とツイート。騒ぎが大きくなり、陸連は「推薦は極めて特別な場合のみで、大迫には当てはまらない。推薦の判断条件は決まっていない。その時その時に決める」と公表した。当然、陸連の推薦とは何だという話になる。スポーツは強さや速さを競うもの。1万mの出場者は速さの実績で生き残った参加標準記録者に限るべきだ。曖昧な推薦制度が、陸連の私物化を増長し、スポーツのクリヤーさをダーティーにしている。即刻推薦制度を廃止すべきだと思う。
22日 4月 2019
スリランカで爆発事件があり200人以上の死傷者が出たとのニュース。高級ホテルとキリスト教会が狙われたとのこと。以前のスリランカはシンハラ人の仏教徒とタミル人のヒンズー教徒による民族間の政治的で暴力的な抗争があったが、10年前に終息している。今やスリランカは安全で外国人旅行者向けガイドブックで「行くべき国」の第1位に選ばれたほど。何故安全な国と言われているスリランカでこのような爆発事件が起きてしまったのだろう。一説によると、ニュージーランドのモスク襲撃事件の報復としてイスラム教徒が起こしたかもしれないと言われている。江戸の敵を長崎でということなのだろうか。また当局は事前にこの動きを知っていたが、対策をとっていなかったとも言われている。当局は平和ボケしていたのだろうか。いずれにしても、地上は異人種と異教徒の争いは尽きることがない。しかも原理主義者が凶暴化しつつある。今こそ穏健派の出番だ。各人種、各教徒の穏健派が一致団結して力を発揮し平和に導く時が到来している。立ち上がれ、穏健派たち。
21日 4月 2019
春の選挙シーズンが終了した。知事選、市長選、衆院補選、市町村議員選と華やかだった。でも華やかだったのは種類の多さだけで、投票率は軒並み低調だった。盛り上がったのは大阪知事市長選だけ。大阪都構想が対立軸になったからだ。最近の政党は政策に大した違いは無いから、国民の選挙に対する興味は薄れっぱなしだ。投票したからといって政治が良くなるとなどは期待していない。初めから諦めている。一方こういう状態は政治家には好都合なのだろう。当選さえすれば、大した仕事もしないで先生と敬われ食っていけるのだから。特に国政選挙は政策論争よりも票を獲ることだけに重きが置かれている。政治も知らないタレントが重宝される。政党が政治の質を落とす張本人になっている。これも問題だ。大阪知事市長選は選挙の在り方の見本だと思う。維新は大阪都構想という大政策を掲げ、一方の自民は大阪都構想反対を叫んだ。維新が勝ったのは政策を問うたから。自民が負けたのは、単に大阪都構想に反対しただけで、対案を掲げることが出来なかったからだ。何でも反対の野党とそっくりだ。自民も野党も、政策論争の場に帰るべきだと思う。

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