不正入試の変な救済策

東京医科大が不正入試問題で本来なら合格ラインを上回っていたのに不合格となった受験生の救済策を発表した。対象受験生は101名、そのうち女子は67名だった。ところが東京医科大は101名のうち63名を上限に入学を認めるという。何か変だ。筋が通っていない。本来101名は合格しているのだから、無条件で入学が許可されるべきものだ。しかし、医学科の定員は90名と限定されている。定員を増やすには文科省の許可や、大学側の設備などの受け入れ体制の整備も必要だろう。定員増の対策を取らないのであれば、来年90名を受け入れ、残りの11名は再来年入学と迷惑料の支払いで示談すべきものだと思う。この問題の非は一方的に大学側にある。上限の63名の根拠が曖昧だ。誠実さが感じられない。同大の元受験生や支援者らでつくる「東京医大等入試差別問題当事者と支援者の会」が対象者が入学を希望した場合、全員を入学させるよう求めたのは当然だと思う。身から出た錆は、自ら拭うしかない。上限は撤廃し、101名の救済を最優先すべきだと思う。