歯は口ほどに物を言う

NATIONAL GEOGRAPHICが信じられないようなニュースを伝えている。ネアンデルタール人の暮らしぶりが、なんと週単位で判明したという。ネアンデルタール人と言えば、今から40~4万年前に実在したヒト属の一種だ。かつて、ネアンデルタール人は我々ホモ・サピエンスの祖先だと習った。だが今では化石のミトコンドリアDNAの解析により、それが否定されている。「信じられないようなニュース」とは「ネアンデルタール人の歯による知見」なのだ。「目は口ほどに物を言う」という諺があるが「歯は口ほどに物を言う」ということのようだ。歯は一定のパターンに従って成長するとのこと。しかも、木の年輪と違って、歯は1日ごとに形成されその痕跡が残る。現代の分析技術を用いれば、その歯を極めて薄く切り、分析すれば日々の生活ぶりが分かるという。ネアンデルタール人の一つの化石から、春に生まれたとか、2歳まで乳を飲んでいたとかが分かったとか。そら恐ろしい分析力だ。歴史の解釈が一歩前進しそうだ。