捜索ボランティア

周防大島で12日から行方不明になっていた2歳の男の子が、3日目の今朝無事に保護された。たった100mしかない帰省先の曽祖父の家に戻る途中で行方が分からなくなった。13日も14日も捜索隊は約160人態勢で近くのため池や水路や空き家を捜索したが、手掛かりは見つからなかった。母親は懸命に無線で呼びかけた。海上保安署も巡視艇を出し海上を捜索した。でも見つからない。15日の朝、大分県から来た78歳の捜索ボランティアが捜索に加わり、何と捜索開始20分後に男の子を発見したとのこと。発見場所は家から700m離れた山の中の沢。水と木陰が幼い命を守ったようだ。78歳の捜索ボランティアの男性は「人間っていうのは下に下りるよりも上に上がる方が好きだから、今から山側を重点的にやる」と捜索を始めたとのこと。捜索隊は「2歳の子供だから近くにいる」という思い込みがあったのだろう。でも78歳の捜索ボランティアは「人間は上に上がる方が好き」という人間心理を基にしていた。きっと、子供の気持ちにもなり切れる78歳なのだろう。いま我が家に3歳の孫が遊びに来ている。この孫よりも小さい2歳なのかと思うと、無事見つかったことが奇跡に思えてくる。何より良かったと思う。