プロ野球のデジタル化

プロ野球で審判誤審の珍事があった。22日のオリックス対ソフトバンク戦。延長10回ソフトバンク中村外野手の打ったボールが右翼ポール際に飛び込んだ。審判の判定はファール。だが工藤監督がリクエストを要求。リプレー検証し、判定が覆って2ランホームランになり、3対5でオリックスが敗けた。ところが試合後、福良監督が再度ビデオを見るよう抗議。その結果、審判団はリプレーのホームラン判定が誤審で、ファウルであったことを認めた。二重の誤審をした訳だ。お騒がせのご意見番張本は「審判が下手になった。審判は判定を覆すべきではない。線審を置くべき」と言ったとか。いまプロ野球はデジタル化により変貌しつつある。第一世代は「判定は全て審判の眼」、第二世代は「ビデオによる判定」、第三世代は「PITCHf/xシステムによる球種計測」、第四世代は「スタットキャストによる選手とボールの動きの高速・高精度分析」。日本は今年から第二世代に入ったが、米国はすでに第四世代に突入している。デジタル化がもたらすものは、判定の正確さだけではない。球種を計測することにより、投球術が向上する。スタットキャストを使えば、打つ方も捕る方も技術の向上に役立つことになる。野球とデジタルが共存するだけでなく、デジタル化は野球技術の先生にもなるのだ。これを使わない手は無い。でも張本は第一世代に引き戻そうとしている。老兵は静かに去るべきだと思う。