域を出ない近視の研究

近視は一種の現代病だ。近代化が進んでいる地域で子供たちの近視が増える傾向があり、2050年までに世界人口の約半数の50億人が近視になるという推計もあるという。子供の頃、親から「暗い所で本を読むな。眼が近過ぎる」と言われたものだ。自分の視力は、小学生の時に2.0まで見えたこともあったが、中学生の時に読書に餓え家中の本を読み漁った時期があり、その結果ド近眼になった。近視の主な原因は、これまでの研究で遺伝的な要因と環境因子であろうことは薄々分っているが、詳しい原因はあまりよく分かってはいないのが現状だ。英国のブリストル大学の研究グループが最近の研究成果を発表した。それによると、遺伝的な要因は考えにくいが、教育に費やす時間が増えるほど近視になるリスクが高くなることが分かったとのこと。近視の原因が環境要因だということが分かるだけで、教育の時間がどの程度、近視や近視の進行に影響を与えるのかはわからないという。何の事は無い。親の教えの域を出ていない。研究成果はゼロなのだ。何故研究結果を発表したのか理解に苦しんでしまう。でも少し良い点もある。勉強している時間の増加はすなわち屋外で過ごす時間の減少であり、それが近視を引き起こしている直接の原因ではないかと考察している。屋外は12万ルクスもあるが、教室は明るくても500ルクスしかない。更に独自の考察を加えれば、暗に「子供は外で遊んだりスポーツをしなさい」と奨励しているのかもしれない。