常識の無い国々

G7首脳会議はうまく纏まるはずが無いと思っていた。結果は案の定。問題が山積みのなか、議論の焦点は米国の保護主義。難産の末にまとめた首脳宣言を、途中退場したトランプが後からツイッターで承認しないとちゃぶ台返し。鉄鋼や自動車の輸入制限は、世界経済だけでなく米国経済にもマイナスになることは、世界中の誰しもが認識している。でも、我を通すトランプの言動は予め予想は出来た。ドラえもんに出てくるジャイアンだと思えば、ある程度納得がいく。常識が通用しない国だと熟々思う。しかし、G7で全く納得のいかないこともあった。何と日本は「プラスチックごみによる海洋汚染の問題の具体的な対策を各国に促す合意文書に署名しなかった」のだ。年間800万トンにもおよぶプラスチックごみが海に捨てられていて、漁業活動や生態系にも大きな影響を及ぼすことが懸念されていることは「プラスチックから紙へ」にも書いた通りだ。政府は「プラスチックごみを減らしていく趣旨には賛成しているが、国内法が整備されておらず、社会にどの程度影響を与えるか現段階でわからないので署名ができなかった」と弁明している。本来ならば、国内法が整備されていない遅れを認識し、その影響も分からないことを恥と思うのが常識のある国の考え方だと思う。日本の恥を引き連れて安倍が帰国する。さて、国民は如何に反応するのだろうか。