海洋大国日本が資源大国に

南鳥島周辺の海底に大規模で採掘可能なレアアース鉱脈が見つかったとの大ニュース。東大の研究チームがこの海底でレアアースを大量に含む可能性が高い泥を発見したのが6年前。その後三井海洋開発、トヨタ自動車などとレアアース泥開発推進コンソーシアムを設立し、埋蔵量の確認と回収方法を検討してきた。その結果、埋蔵量は世界需要の数百年分に当たる1600万tで、しかも経済的に効率よく回収する技術も確立したと発表した。レアアースはハイブリッド車や電気自動車などの強力な磁石、発光ダイオードの蛍光材料といった多くの最先端技術に使われている。だが、いま時点では中国が9割以上を産出し、供給調整や価格高騰により極めて入手が不安定な物質になっている。いまトランプが米中貿易戦争を仕掛けているが、中国の対抗キーとなるのがレアアースだ。中国が対米輸出を禁止すれば米国の先端兵器のほとんどは生産出来なくなるとも言われている。この南鳥島のレアアースは日米のハイテク産業に大きな希望をもたらすに違いない。是非とも早急に実用化に繋げてほしいと思う。日本周辺の海底には次なる資源メタンハイドレートもある。海洋大国日本が資源大国日本になるのも、決して夢ではなさそうだ。