世界に遅れる日本の教育

「世界の国に較べ日本の親は子供の将来を不安視している」という記事が目に留まった。英国の教育団体「バーキー財団」が世界29カ国で実施した子供の教育に関する親の意識調査結果の内容だ。子供の将来を楽観視している親の割合で表すと、平均が60%で、最高がペルーの83%、米国は68%だが日本は何と28%で最下位とのこと。面白い調査をするものだと思い「バーキー財団」を調べてみた。まさに世界各国の教育事情を比較調査したり、教師の地位比較や教育界のノーベル賞ともいわれるグローバル・ティーチャー賞を創設している。教師の社会的地位を数値化し国別に比較したデータがある。アジアが高く西欧が低い傾向がある。中国がトップで、中国では教師は医師と同等な技能があると見なされているいう。シンガポールや韓国が中国に続くが、日本は何と最下位に近い。日本の教師はアジアの中で特異的に社会的地位が低いとのこと。でも一方で数年前に日本の教師がグローバル・ティーチャー賞を受賞しているのも事実だ。世界と比較すると見えてくるものがある。何故日本は教育に対して期待出来ないのだろう。何故日本の教師は社会的地位が低いのだろう。世界に誇る立派な教師がいるのに、何故模範となって全国に波及しないのだろう。バーキー財団のデータを見るだけで、日本の教育界の病巣と原因がうっすらと透けて見えてくる。