負の遺産を生み出す首相たち

東日本大震災から丸7年が過ぎた。テレビはその後の復興状況一色だ。着々と復興は進んでいると明るいニュースが多い。果たしてそうだろうか。原発事故のため、未だに家に戻れない人が8万人もいるという。だが、この8万人という数字もいい加減だ。各市町村で集計しているが、避難家族の定義がバラバラだから誤差が大きい。更に住宅提供打ち切りを機に自主避難者数は避難者数から除かれた。避難指示が解除された浪江町では、帰還した人が以前の2%で、殆どが町職員とのこと。放射能汚染地域では未だに復興すら始まっていないのが現実だ。この状況にありながら政府は原発再稼働に注力している。クレージーとしか言い様がない。非汚染地域でもクレージーと思わせる復興工事が行われている。三陸海岸に延々と高さ20m近い堤防を築き始めている。地元民は海と共生しているので反対者が多い。だがそれを無視して生活を破壊しようとしている。千年に一度の津波のために万里の長城みたいな堤防が必要なのか。この堤防は何を守るのだろうと疑問が湧いてくる。壮大な無駄使いとしか言い様がない。この堤防は菅元首相の遺産と言える。福島原発の冷却機能喪失対策は不要だと拒否したのは2006年当時の安倍首相だ。首相のミスジャッジが負の遺産を生み出している。