浄化されない日本の政治

森友学園へ8億円もディスカウントした国有地売却問題の真相が明らかになり、当時の担当責任者である佐川国税長官の国会答弁は虚偽だったと追求されている。本人は長官就任以来一度も顔をみせず逃げ回っている。野党の追及に対し、上司の麻生財務相は「適材適所で国税庁長官としての職務を適切に行っている。確定申告間近の徴税業務についても現場に支障は無い」と開き直った。だが、麻生の答弁には間違いが二つある。一つは、佐川が職務を適切に行っていると答えたこと。野党は佐川の国務長官としての力量を問うた訳ではない。税金を無駄遣いした者が国務長官として適任かと資質を問うているのだ。賢い麻生は質問をはぐらかし、無能な野党は見事にはぐらかされた。バカな野党ははぐかせられたが、賢明な国民は騙されていない。もう一つは、徴税業務に支障が無いと答えたこと。確定申告は2月16日から始まる。申告前に温和しくしても、申告が始まれば納税者の抗議は激しくなるに決まっている。事実16日の国税庁前は抗議デモで溢れかえった。全国の税務署でも抗議をする人が絶え間なかった。野党は今再び同じ質問を麻生にぶつけるべきだと思う。これを二枚腰という。敵はさる者引っ掻く者。尋常では落ちない。されば、野党は手を替え品を替え、二枚腰とか三枚腰と言われようが、問題を追及し事実を明白にすることしか残された道は無い。でも現実は、今の野党は一応追求したから結果はどうあれ終わり、なのだ。情けない。この一連の騒動で、日本の政治は絶対浄化されるはずがないと確信した次第。極めて残念。