苦言

昨年12月から国際宇宙ステーションで活動している金井宇宙飛行士が、滞在約3週間で身長が9cm伸びたとツイートしたことが話題になっている。金井飛行士は「たった3週間でニョキニョキと。こんなの中高生のとき以来です。帰りのソユーズの座席に体が収まるか、ちょっと心配です」ともコメントしている。JAXAによると、無重力の宇宙では背骨の間の軟骨が伸びるので、1~2cmは伸びるが9cmは異常とのこと。金井飛行士は、自衛隊関係の病院に勤務する医師で、宇宙船内でシステムの運用、維持管理を担当し、日本の実験棟「きぼう」内で健康長寿に関する研究を行う予定の科学者でもある。ところが、船長に間違いだろうと指摘され測り直した結果、伸びたのはたったの2cmだったことが分かり、ツイートで訂正・謝罪したとのこと。ほんの笑い話であれば良いが、医師で科学者の割りには軽過ぎる。宇宙酔いでもしたのだろうか。宇宙ボケになったのだろうか。それとも功名心に走ったのだろうか。いずれにしても、宇宙船のシステム運用、維持管理を真面に出来るか心配になるし、健康長寿に関する研究結果の信憑性も問題になるかもしれない。宇宙での生活・行動は万に一つのミスでも直接生命に繋がることになるはずだ。金井飛行士の宇宙生活は6月まで続く。更なる慎重な行動に徹して欲しいと、苦言を呈したい。