衆院解散とその後

衆院の解散風が吹き始めた。あと10日も経たない内に解散しそうだ。森友・加計問題の禊ぎ、民進の体たらく、ファーストの体制未確立を考えれば、安倍から見れば解散総選挙の絶好のチャンスなのだろう。だが、国民から見ると票を入れたい政党が無い。困ったものだ。これを機に安倍政権の成果を考えてみた。アベノミクスは目標に達していない。大胆な金融緩和をしても物価上昇2%は達成出来なかったし、肝心の成長戦略は目的を絞ることも出来なかった。謳い文句と会議の乱立ぶりだけが華々しかった。地方創生では「まち・ひと・しごと創生会議」が、一億総活躍では「一億総活躍国民会議」が、働き方改革では「働き方改革実現会議」が、そして人づくり革命では「人生100年時代構想会議」と乱立している。テーマを絞った会議だから成果を上げられるのかというと、決してそうではない。力を分散してしまった分だけ活力が失われてしまった。民主党の菅政権とソックリだ。やたらと会議を作った結果、虻蜂取らずの結果に終わった。会社経営でも同じだ。会議の多い会社は業績が悪い。無能なトップは会議をすれば物事が上手く運ぶと勘違いしている。最も大切なのは基本の設計図作りだ。基本が無いのに、モグラ叩きのように屋上屋を重ねていく。無能なトップの典型例だ。総選挙後に有能なトップが現れることを願いたいものだ。