大塚の悲劇

2年前のお家騒動で父親を追放して経営の実権を握った久美子社長の大塚家具は赤字に転落し、一方追い出された父親は匠大塚を創業し経営は順調とのこと。大塚家具は従来の高級路線から中級路線に切り替えた。今はニトリなどの品質も良く廉価な家具が市場に溢れている。中級中価格は中途半端だ。商品価値を争うには無理がある。しかも今までの会員制を止めてしまったから、上客が寄りつく訳が無い。店はいつもガラガラだ。一方匠大塚は、従来の高級路線を踏襲しリピーターも取り込んでいる。需要の伸びは望めないが、商売が順調なのも頷ける。大塚家具の経営戦略には元々問題があるが、もう一つ大きな問題があるようだ。Business Journalによると、現在、大塚家具では社内ブラック化が進行中とのこと。社員も取引先も匠大塚に流れるため、社長が必死に食い止めのプレッシャーをかけている。ガラス張りの社長室は「地獄部屋」と言われている。社員が怒鳴られている光景は日常茶飯事。業績の悪化を全て社員の所為にしている。挙げ句の果て「バカじゃないの?」を連発する。兎に角テレビ取材を受ける時の外面と社内での実像は別人格とのこと。こんなリーダーの元で会社が元気になる訳が無い。特に大塚家具の社員は、接待業のエキスパートだ。人を見る目は肥えている。あと1年後には、社員が去り社長一人になっているか、社員が残り社長が替わっているかの何れかに違いない。