赤い章と黒い章

NHKの「スリル・赤の章」の第4回が終了した。我が家は、刑事物、推理物のテレビドラマが好きだ。スリルに出てくる瞳こと小松菜奈はあまり演技が上手いとは思えない。だがカミサンは夢中になって観ている。何故なら、小松菜奈が次男の孫に顔と仕草が似ているからだ。自分もそう思う。だから親しみを感じていた。だから、たった4回で終了かと思った。ところが、この「スリル」シリーズには、作者蒔田光治が仕掛けた罠があったのを後で知った。「赤い章」では、小松菜奈が扮する瞳が、警視庁の一般職ながら詐欺師の父親から受け継いだ才能を使い、難事件を解決していく。一方、ほぼ同時に放送された「黒の章」があるとのこと。赤の章に登場する山本耕史が扮する悪徳弁護士が主役となり、いつも相手に騙されるダメ男を演じているという。同じ物語で主役と脇役が入れ替わるから、言うなれば、お互いにスピンオフという関係だ。一度は書いてみたい小説のシチュエーションだった。だが残念ながら、この「黒の章」の存在を知ったのは、放送終了後なので観ることは出来なかった。ドラマ名が「赤い章」だったから、次作は「○の章」だとは推測していたが、まさか同時進行とは思わなかった。作者蒔田光治に、してやられてしまった。悔しい限りだ。