日本マラソンの父

日本マラソン界の低迷を受けて、瀬古が日本陸連の強化戦略プロジェクトリーダーに選出された。マラソンの世界レベルは2時間3分台だが日本は10分台なので、7分も縮めなければ勝負にならない。2020年東京五輪に向けて秘策はあるのだろうか。常日頃から瀬古が主張しているのは、一日70km以上の走り込み、ペースメーカーを無くすこと、若手の育成だ。だが、瀬古はDeNA総監督の立場にいるが、選手達に70km以上の過酷な練習を課しているのだろうか。きっと駅伝重視で無理はさせていないに違いない。ペースメーカーが選手の個性や自主性を妨げているというのが瀬古の主張だ。五輪や世界選手権ではペースメーカーがいない。そこで勝つにはペースメーカー無しが必須だ。だが、本人はペースメーカー付きのレースの解説者として、シラーッと解説を請け負っている。ギャップがあり過ぎる。若手の育成方法として、箱根駅伝の9区23.1kmと10区23.0kmを繋げて、マラソン区間とすることを提案している。そうすれば毎年20名の新人が育つと言っている。各校の監督は、指導法が違いすぎると文句を言うかもしれないが、名案だと思う。問題は、瀬古が強化戦略プロジェクトリーダーとして、人生を賭けて取り組むかに有る。名選手が名監督になるとは限らないと言うが、今の瀬古はそれを地で行っている。さて、名選手は日本マラソンを立て直す「マラソンの父」になれるのだろうか。