原発は再稼働すべきではない

またも東電の隠蔽工作が明らかになった。再稼働審査の終盤を迎えた今になって、柏崎刈羽原発の免震重要棟の耐震性に問題があることがバレてしまったのだ。免震重要棟は、原発事故時に現場の対策司令部として活躍するはずの極めて重要な施設だ。その免震重要棟が大地震に持たないという。しかも、その事実を3年間も隠し続けてきたというから驚きだ。これまでの審査は何だったのだろうかと原子力規制委員会は呆気に取られている。原子力規制委員会は原発再稼働イケイケ派だが、その委員会をも敵に回してしまった。勿論、新潟県知事は再稼働反対派。最早、柏崎刈羽原発再稼働の道は絶たれた。万事休すだ。元々、柏崎刈羽原発の立地条件は悪い。砂丘が広がっていた一帯で、地盤は弱く地震の影響を受けやすい。そんな場所に原発を作ること自体が間違いだった。最新の免震装置を用いても地震の揺れを吸収出来ないというのだから、なにをか況んやだ。福島原発事故の国会事故調査委員会も指摘していた。東電は、エネルギー政策や原子力規制に強い影響力を行使しながらも、自らは矢面に立たず、役所に責任を転嫁する黒幕のような経営を続けてきた、と。あの大事故を経験しても、東電の体質は全く変っていない。コストが高く、リスクも大きい原発は再稼働すべきではないことが更に明白になってきた。