発展途上の米国メディア

スパイサー報道官の報道ブリーフィングから、CNNやニューヨークタイムズが締め出された。参加出来なかったのはトランプ政権に批判的な立場のメディア。米政権がメディアを選別し始めたということだ。ホワイトハウス記者会は、強く抗議すると後から声明を出した。でも、何故ブリーフィング時に、全メディアが口を揃えて抗議しなかったのだろうか、不思議だ。自由の国アメリカ。その根本に報道の自由がある。その報道の自由を持っているはずのメディアが、ブリーフィングに参加した。即ちトランプの我が儘にひれ伏したという事だ。後から抗議声明を出しても、後の祭り。報道の自由を守るため、挽回するには、全メディアが結束して以降の報道ブリーフィングをボイコットする以外に道は無い。出来るだろうか。出来そうも無い。でも、日本のメディアと較べれば、米国のメディアの方が一歩進んでいる。日本には記者クラブなるものがある。政府・官庁からの情報を批判も無しに只垂れ流す。ぶら下がり会見がその典型だ。批判をすれば外される。クラブ員以外はオミットされている。日本では、記者クラブが諸悪の根源にもなっているのが現状だ。それに較べれば、米国のメディアは真面だ。少なくとも、事後には抗議声明を発することが出来る。米国は日本より先進国ではあるが、世界と比較すれば発展途上国なのかもしれない。