AB劇場の第一幕

三文小説を原作とした低俗なテレビ番組を見ているようだ。愛国教育で知られるT幼稚園を経営するM学園が、更なる普及を図るため、小学校の新設を申請した。一度は却下されたが、何と1ヶ月後には許可が下りた。極めて稀な早さだ。S文科相とM知事の陰の力かもしれない。M学園のK理事長は国有地の取得に乗り出した。ところが9億円もする。KはAB首相に泣きついた。KとABは共に日本会議のメンバーで旧知の間柄だから話は早かった。ABは側近に指示。側近は財務省と掛け合い、土地浄化代が8億円かかることにした。その結果Kは土地浄化などせずに、9億円の土地を1億円で手に入れた。喜んだKは小学校名をAB記念小学校にしたいとABに提案した。ABは、首相でなくなったらOKだが、今はまずい。代わりに妻を名誉校長にしてはどうかと妥協案を出し、合意した。妻AはT幼稚園の式典で「愛国教育が小学校にも続くことが極めて嬉しい」と祝辞を述べた。ところが、同じ面積の隣地を国から9億円で購入した豊中市が不審に思い調べてみると8億円もディスカウントされていることが判明した。騒ぎはここから始まった。ABは「土地購入疑惑には関与していない。していることが分かれば即首相も政治家も辞める」と啖呵をきった。妻Aの挨拶記事は、M学園のHPから削除された。AS財務相は、すかさず土地売買に政治家の介入は無いと異常な早さでフォローした。ASから見れば、ABに貸しを作るチャンスと考えたようだ。更にI防衛相は、T幼稚園の園児が自衛隊に手作りの品を贈ったことに対しK理事長に贈った感謝状の取り消しを検討すると言っている。何も関係ないのに。火のない所に煙は立たない。閣僚たちの慌てぶりから、火元は確実にあるように見える。以上は、低俗なテレビ番組の粗筋だ。次幕は如何に展開するか、乞うご期待。