地に落ちたホワイトハウス

開いた口が塞がらない、とはこういう事を言うのだと思う。米大手百貨店がトランプの娘イヴァンカのファッションブランド商品を販売停止にした。それに怒ったトランプが「娘は非常に不公平な扱いを受けている。彼女は常に私を正しい方向へと向かわせてくれているのに…恐ろしいことだ」とツイートした。そして、スパイサー報道官が「トランプの父としての当然の言動だ」とフォロー。だが、すかさず百貨店は「販売が落ちたからで、政治的意味合いは無い」とコメント。それに即応し、何とホワイトハウス上級顧問のコンウェイが「みんなイヴァンカの商品を買いに行くべきよ。素晴らしい商品で、私もいくつか持っている。無料で宣伝させてもらうわ。今日買いに行きましょう」と宣わったとのこと。事これに極まれり。呆れかえって二の句も継げない。イヴァンカブランドが売れなくなったのは、トランプの女性蔑視に女性が反発したに他ならないことは誰でも知っている。コンウェイはゴマすり女の代表と言える。3週間前トランプが大統領に就任したとき、大統領職には実業家職の兼業が認められていないので、事業の全権を親族に移譲した。でも誰から見ても、親族は身内。手放したことにはならない。米国の世論は親族に譲ったとしたことを許すべきではなかった。今では世界中の誰でもが、米国はトランプ一家に乗っ取られたと思っている。ヤクザに乗っ取られた町が、如何にして主権を市民に取り戻したかの経験は日本にある。今こそ、安倍ゴルフ外交などを当てにせずに、世界中の良識のある人が渦中の慎太郎並に「NO」と叫ぶべき時を迎えていると思う。