BPOの罪

BPOがテレビ放送内容を歪めている。一時流行った血液型性格判断がテレビから姿を消して10年になる。視聴者から非科学的であるとの苦情を受け、BPOが止めるよう勧告したからだ。では今でも続いている星占いは科学的と言えるのだろうか。BPOには一定の判断基準がない。クレーマーに流され易い傾向が目立つ。最近はニュース情報番組が全盛だ。不思議なことに、なんちゃってコメンテーターが多い。取り上げた問題の本質を突く専門家の意見を聞きたいのだが、滅多にそういう人は出てこない。何も知らないなんちゃってコメンテーターが、知ったかぶりにコメントする。しかも、その手の類いのコメンテーターが定着している。原因は、BPOによる放送禁止用語にあるようだ。テレビに不慣れな人を使って、放送禁止用語が発せられると放送局にクレームが来る。それを避けるため安全パイのなんちゃってコメンテーターを使うことになる。だが、その放送禁止用語が曲者だ。放送局の自主規制も加わり相当オーバーヒートしている。「大放言:百田尚樹:新潮新書」(テレビの規制は何のため?)を読むと面白い。「めくら」は差別用語だからNG。だから、めくら判もNGになるとか。でもブラインドはOK。その他、気違い、片手落ち、馬鹿でもちょんでも、高所恐怖症も差別用語でNG。ドラマでは、殺人はOKだが信号無視はNG。例え犯人でもシートベルト未着用はNG。警察からクレームが飛んでくる。間違いなく、BPOはルールを作り過ぎてテレビ放送内容を歪めている。早々に規制撤廃の勧告が必要だ。