全日空手荷物不搭載の判断

全日空が国内線22便で手荷物を搭載せずに出発したとか。原因はベルトコンベアの故障。約40分後に復旧したが、約5500人の乗客に影響が出たようだ。しかも、手荷物を搭載しなかった事は事前に乗客に知らせず、到着後にアナウンスしたという。まず第一感。客を客とも思わない酷い会社だと思った。現地で手荷物を受け取れない乗客にとっては大迷惑。その後のスケジュールは狂うし、空港まで引取りに戻らなければならない。迷惑料として5000円が支給されたようだが、その金額の少なさに全日空の誠意の無さをダブルで感じたに違いない。航空手荷物が手違いで別の空港に運ばれることは良くある事だ。間違いは何処にでもあることだから、しょうが無い。金銭でチャラにするのはある程度納得出来る。でも今回は、極めて故意。しかも全日空の誠意もみられない。全日空に呆れながら、何故このような判断をしたのだろうかを考えてみた。もし手荷物を全て人海戦術で積み込んでいたら出発が大幅に遅れる。その遅れは雪ダルマ式に大きくなり欠航便が出て来る。出発便が欠航すれば到着便も欠航し、全面的に欠航状態に陥るかもしれない。全日空の1日当りの乗客を15万人として、その半数が欠航の憂き目に遭うと仮定すると、7万人以上が被害を受ける。一方今回手荷物の影響を受けた人は、搭乗客の半数と仮定すると約3千人。被害想定を7万人と3千人と考えれば、より少ない3千人を選んだ全日空は的確な判断をしたとも言えそうだ。しかし、ひょっとすると全日空は、7万人分の払戻し代と3千人分の迷惑料を天秤に掛けたのかもしれない。いずれにしても、全日空の誠意の無さが目に付いたトラブルであった。