世界を変えるパナマ文書

世界レベルのビッグニュースが飛び込んできた。タックスヘイブンのパナマから文書が流出し、各国の首脳や著名人が租税回避地を利用している実態が暴露された。タックスヘイブンと聞いて思い浮かべるのは、今までは暴力団や金持ちの資金洗浄や税金逃れだったが、何と今回の主役は各国の首脳。ロシアのプーチン大統領、中国の習国家主席、英国のキャメロン首相、シリアのアサド大統領、ウクライナのポロシェンコ大統領、パキスタンのシャリフ首相、アイスランドのグンロイグソン首相、マレーシア、北朝鮮等々世界一線級の要人たちだ。プーチン側近は「プーチン氏への個人攻撃だ」と報道を否定。中国では報道が規制されインターネット検索が遮断され、当局のコメントも一切なし。不正撲滅運動を推進している習主席自身の問題だから笑い話にもならない。キャメロンは今まで散々オフショアー企業の脱税をやり玉に挙げてきたが、立場が逆転し今後の議会の厳しい追及に耐えることが出来るのだろうか。タックスヘイブンを利用すること自体は違法ではないが、脱税や資金洗浄は違法行為だ。今後各国で調査が行われるようだが、解明次第では世界の政治地図が塗り替わるかもしれない。その点、日本は小物ばかりだから余り心配はない。嘗て金丸が畳に下に金塊を隠したとか、小泉政権時代の大臣が若い時に税金を逃れるために正月は海外に居住先を移したとか、世界のニュースバリューとはほど遠い。しかし、今回のパナマ文書は衝撃的だ。世界の首脳は、どんな綺麗ごとを言おうが、裏では着実に財産を溜めこんでいる。パナマ文書が首脳たちのダーティさを曝け出した。これを機に世界は動きそうだ。