ジカ熱とエボラ出血熱

アメリカ大陸で「ジカ熱」という感染症が拡大する恐れがあるとWHOが発表した。「ジカ熱」は蚊が媒介し、先天的に頭部が小さい「小頭症」の新生児がブラジルで増加していることと関連があるとみられているようだ。「小頭症」として生まれると、脳の発達が悪くなり、運動障害や知能低下を伴うことになる。ブラジルのある州では新生児の1~2%に達しているという。しかも、治療薬が無い厄介な病気だ。早期のワクチン開発が望まれる。まるでエボラ出血熱のデジャブを見ているようだ。エボラ出血熱の時も、有効なワクチンが無く患者を隔離して終息するのを待つしかなかった。西アフリカのエボラ出血熱もアメリカ大陸のジカ熱も、ほとんど知られていないローカルな病気だった。それがある時を境に、急速に全世界に拡大していく。全世界の医学の総力を挙げて早急に解決すべき課題の一つと言える。蚊の駆除は日本が得意だ。日本が貢献出来る出番もあるかもしれない。