ガソリン税は適正か

久し振りにガソリンスタンドの前を通ったら、価格表示が目に入った。ガソリン1リットル現金価格107円とある。数年前箱根で入れた時は、180円以上もしてびっくりしたことを思い出した。それに較べ安くなったものだと思う。1バーレル100ドル以上していたWTIが今や30ドルだ。原油が安くなったのだから、当然ガソリンも安くなって当たり前だ。でもWTIの下落幅に較べガソリンの下り幅が小さ過ぎる。原油価格に比例すれば60円になってもおかしくない。何故下がらないのだろうかと考えてみた。ガソリン1リットル当たり、去年の11月の原油輸入価格が36円、ガソリン税が54円、石油石炭税が3円、もうこれだけで93円になる。この他に、原油をガソリンに変える製造費や輸送代、ガソリンスタンドのマージンが価格に加わり、更に8%の消費税がかかる。そう見積もると、100円以下は夢のまた夢の世界のようだ。諸悪の根源は高いガソリン税にある。ところが、ガソリン税は、道路の維持や整備の為に使うことが決められた目的税とのこと。そう聞くと致し方ないとも思う。だが待てよ。道路の舗装率が5%ほどしかなかった頃に臨時でスタートしたのが道路特定財源の暫定税率制度だ。今はほぼ100%舗装されている。数年毎に暫定税率で揉め、延長されている。既に本来の暫定税率ではないようだ。ガソリン税が何に使われているのか、税率が適正なのか、よくよく注視していく必要がありそうだ。