おひとりさま

自分が通っているテニスクラブには、飲み会にだけ参加するOBを含め、還暦を迎えた独身貴族が3名もいる。自分が入会した約20年前に、彼らは40歳で溌剌と遅い青春を楽しんでいた。だが還暦の今になっても、その元気さは衰えず、更にテニスの腕も上げている。今や男性5人に1人は生涯未婚とのこと。国の推計では2035年には未婚率が30%になる時代を迎えようとしている。まさに我がテニスクラブでも時代を反映していると言えそうだ。今では未婚男性を「結婚できない可哀そうな男」という負のイメージで見る時代が終わりつつあるようだ。博報堂の人が書いた本では、未婚・独身の1人暮らし男性を「ソロ活動系男子」即ちソロ男(だん)と名付けている。今やこの傾向をソロ化と呼び、女性でも同様に進行しているようだ。ソロ化の定義はもっと広く、高齢で伴侶をなくした人も含め、2030年には人口の半数が「おひとりさま」になるとの推計もあるという。やがて、自分らも含めソロ化に突入していくということだ。と言う事は、我がテニスクラブのソロ男3名は時代の先端を走っているということになる。そのうち我等ロートルの先生になるのかもしれない。時代が変われば見方が変わるものだ。いや、時代が進めば立場も変わると心すべきだろう。