懲りない民主党

最近話題にも上らなくなる程影が薄くなった民主党が、やっとニュースの片隅に載るようになった。とは言っても、相変わらず党内のゴタゴタネタだが。岡田代表は共産党との選挙協力を模索し、細野・前原は民主党解党と維新との新党結成を主張し始めた。左寄り過ぎの岡田対右寄り過ぎの細野・前原の綱引きが始まった。だがこの綱引きに勝者はいない。綱が切れて両軍とも尻餅をつき身体を痛めるだけだろう。今の執行部では参院選を戦えないという悲痛な声が聞こえて来る。そうかと言って解党してしまえば空中分解そのもの。議員にとっては、前門の虎後門の狼、進むも地獄戻るも地獄、座して死を待つしかないようだ。でも、これまでに民主が責任野党になれるチャンスは何度かあった。だが、そのチャンスを尽く自ら潰してしまったのだから救いようが無い。例えば、安保法案への対応。批判路線で「憲法違反」と声高に叫ぶだけにするか、責任路線で対案を出し議論を深めるかの選択肢はあったが、批判路線に終始した。しかも、国会周辺のデモに何と枝野幹事長自らが加わりシュプレヒコールの先頭に立った。一応曲がりなりの政治家が一介の市民活動家に転落した瞬間だ。マスコミが取り上げて、一見民主が活躍しているように見えるが、国会をほったらかしにして、パフォーマンスに走る姿は無責任そのもの。これを見て、最大票田の無党派層が最早これまでと民主に見切りをつけてしまった。無党派層が支持しない野党など何の役にも立たない。野党は対案を示してこそ野党の価値があるが、民主に対案は無い。どうやら店仕舞いの潮時のようだ。