「タマネギ」と言えば

連想ゲームの答えが変わるかもしれない。「トマト」と言えばカゴメだが「タマネギ」と言うと何を思い浮かべるだろうか。淡路島ではなくハウス食品なのだ。ウチのカミサンがカゴメの株主なので、株主優待でカゴメの商品が送られて来る。それを見ると、如何にカゴメがトマトに拘って商品開発をしているかが良く分かる。開発は料理に留まらず、新種トマトの開発にも及んでいる。まさにカゴメと言えばトマトであり、トマトと言えばカゴメなのだ。このトマトのカゴメに匹敵する、タマネギの○○が現れた。それがハウス食品なのだ。ハウス食品と言えばカレールー。カレーと言えばタマネギ。だがタマネギは切ると涙が出て来るので敬遠され易い。ハウス食品は「涙の出ないタマネギ」が出来ないものか考えたようだ。従来は、涙を分泌させる催涙成分はタマネギを切ったときに自然に発生するものと考えられていた。ところがハウス食品の研究者は、催涙成分合成酵素によって1-プロペニルスルフェン酸が催涙成分へと変化することを発見した。そして、この酵素の働きを抑制する方法を確立し、風味成分・におい成分だけを増やした「涙の出ないタマネギ」を作ることに成功したとのこと。ちなみにこの「涙の出ないタマネギ」は、2013年にイグ・ノーベル賞を受賞している。現在は北海道の農家に生産を委託し一定の収穫量を確保し、今月末から販売予定とか。これからは、火を通さなくてもタマネギの甘みを楽しめ、水に晒さずに済むから栄養分が損なわれることもなくなるはずだ。まさに「タマネギ」と言えばハウス食品という時代が来るかもしれない。