説明責任と説得責任

安全保障法案の審議時間が100時間を超えた。自民は議論は尽くされたと言い、民主は不十分と言っている。自民は100時間を超えた事実をもって採決を強行しようとしている。憲法審議会では全員の憲法学者が違憲だと断定したが、自民は学者と政治は違うと訳の解らないことを言う。中央公聴会でも法案の違憲性が指摘されたが、政府は首をすくめてやり過ごしそうだ。集団的自衛権の解釈では、防衛相が何度も答弁を訂正し、法案の内容を理解していないことを曝け出した。挙げ句の果て、自民はメディアに対し厳重な言論戒厳令を敷いた。自民若手が主催した小林よしのりの勉強会を中止させ、朝まで生テレへ出席予定の議員をドタキャンさせた。討論番組でボロを出されるのを恐れた為だろうが、要するに、議員すらも法案の内容を理解していないという証明だ。安倍はたとえ話を連発しているが、法案を理解しているようには、とても思えない。分からない人が説明しても国民が理解出来るはずがない。安倍は国民の理解は進んでいると言うが、おそらく理解している国民は多くても1%以下だろう。審議100時間、中央公聴会開催というアリバイ作りだけで、国会議員も国民も理解出来ていない法案を強行採決すべきではない。2500億円の新国立競技場建設には国民の8割が反対している。それでも路線を曲げないで強行しそうだ。安倍にポピュリストになれとは言わない。安倍は説明責任を果たすべきだ。いや安倍には国民に対する説得責任がある。