マスコミは熱くなれ

日本のニュース番組は薄情だと思う。太陽電池だけを動力源として世界一周の挑戦中のソーラー・インパルス2が、中国からハワイを目指す飛行中に不具合の為急遽日本に着陸したのが6月だった。偶々の日本訪問にマスコミが脚光を浴びせた。それが縁でソーラー・インパルス2のことを知った。当初の計画はアブダビを出発し5か月をかけて赤道沿いを12区間で世界一周。機体は、ジャンボ機より長い約72メートルある翼には約1万7000枚のソーラーパネル、太陽電池は約2万個で出力は66 kW、重量は2.3トン、4個の41kwのモーターと約600kgのリチウムイオンバッテリー。計画の中心人物は、飛行家で精神科医師のベルトラン・ピカール。6年前の初飛行では、飛行距離350m、飛行高度1mだったと言うから驚異の進歩だ。ピカールの祖父は物理学者で気球による高度記録を達成し、父は有人潜水深度記録を作った海洋探検者とのこと。正真正銘の冒険家一家のようだ。ソーラー・インパルス2は、6月末に日本を飛び立ちハワイに向かった。5日間もかかる。果たして無事行けるのだろうか。その後毎日のようにニュースを見ているが、一向にハワイに着いたというニュースは無い。だがCNNによると日本時間4日未明にオアフ島に到着したとのこと。良かったと安堵した反面、日本のニュースに異様な偏向さを感じた。大事な事はその後の状況をしっかりフォローすることだ。決して目先の出来事を熟せば良いという訳ではない。一つの事象や事件に対し、その本質を追っていくことこそマスコミの使命のはずだ。だからあのニュースは何だったのだろうかと思う。マスコミにはもっと熱くなれと激を飛ばしたいと思うのは自分だけなのだろうか。