全ては許されない

仏がテロ攻撃を受けた後、欧州の人達にはイスラム教に対し2つの動きがあるようだ。一つは過激なイスラム原理主義者だけをテロリストと見做し、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の融和を図る動き。もう1つはイスラム教徒を排斥する動き。こんな時テロ攻撃を受けた風刺週刊紙シャルリエブドが、明日発売の1面にイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載すると発表した。イスラム教を象徴する緑色を背景に、同紙への連帯を示す人々の合言葉となった「私はシャルリ」というメッセージを広げ涙を流しているムハンマドの姿と「全て許される」という大きな見出し。公称3万部の週刊タブロイド紙が300万部に大増刷するという。イスラムではムハンマドを描いてはならないのが戒律だ。この預言者ムハンマドを皮肉る新たな風刺画に対し、イスラム教の指導者は「15億人のイスラム教徒に対する正当化できない挑発だ」と強く批判している。ここまでくるとこの風刺画は明らかな挑発行為だ。表現の自由などという高尚な問題ではなく、他の宗教を理解しない欧米人の自分勝手な傲慢に過ぎない。それが挑発になり過激派を刺激し、またまたテロ攻撃が繰り返されるかもしれない。更に進めば全イスラム教との全面対決になるのかもしれない。全てが許される訳ではない。特にフランス人は、日本人の「思いやり精神」を学ぶ必要があると思う。