カルテルあれこれ

カルテルについて対照的な記事が2つある。一つは志賀高原スキー場のリフト代、もう一つはブリヂストンの自動車用ゴム部品。日本では、志賀高原索道協会が加盟社のリフト料金のカルテルを結んでいたとして、公正取引委員会が協会に警告を出した。米国では、自動車用ゴム部品のカルテルでブリヂストンに罰金447億円の支払い命令を出した。何が対照的かと言えばスケールだ。日本と米国の差が余りにも大き過ぎる。同じカルテルとは言っても次元が違い過ぎる。日本には大きなカルテルなどはなく公正取引委員会が暇を持て余して取り上げた案件なのか、はたまた、大きなカルテルには切り込む程の力を公正取引委員会が持っていないからなのかもしれない。カルテルの摘発は、当然効果の大きいものから攻めるべきだ。リフト代では小物過ぎる。単なる弱い者いじめにしか思えない。例えば、現在日本で大きなカルテルと言えば、スマホ料金。ドコモ、AU、ソフトバンクの基本料金は、3社とも横並びの5985円。細かい条件を付け一見すると各社が異なる料金のように見えるが、それは目晦ましに過ぎない。公正取引委員会が「木を見て森を見ず」ではいけない。腐った大木からなぎ倒し森に生気を吹き込むことこそ公正取引委員会の仕事のはずだ。