日本のマチュピチュ

朝来市の竹田城跡が、天空の城とか日本のマチュピチュとか呼ばれて人気上昇中だ。確かに雲海の上に浮かんだ城跡は幻想的で、是非行ってみたいと思っている。ところが余りの人気沸騰で観光客が鰻上りに増え、けが人が後を絶たないという。そのため朝来市は城壁の上部に安全柵を張り巡らしたのだが、折角の景観を台無しにしてしまった。更に麓から石垣が見難いというクレームに対応し、城壁下の常緑樹を伐採した。石垣は見えるようになったが、土砂が流出して石垣が崩れる恐れが出てきた。朝来市のすべき事は、安全柵の設置や伐採なのだろうか。朝来市が本来すべき事は、竹田城跡を観光資源として末永く残すことに違いない。そのためには、石垣の整備と景観の保全を最優先すべきだと思う。城跡は元々危険な場所だ。危険を危険だと知らせることと、安全を確保するための方法や心構えを徹底させることが重要だ。その上で安全は観光客にお任せするべきだと思う。もしペルーのマチュピチュに安全柵が張り巡らされていたら、世界的な観光地になっていたのかを考えれば、答えは自ずから決まっている。