当事者意識がない東電

福島原発汚染水処理の切り札とされているALPSが原因不明のトラブルで停止したが、その原因は何とタンク内のシートの取り忘れだったとのこと。ALPSは汚染水に含まれている63種類の放射性物質のうち62種類を取り除ける優れもの。毎日400tづつ増えている汚染水は35万tも溜まっている。東電が全勢力をかけて早急に稼働すべきALPSを動かせなかったのが、極めて初歩的なミスとは情けない限りだ。東電は初歩的ミスが多すぎる。汚染水を貯めるプールも、汚染水を貯めるような仕様にはなっていなかったし使用法も間違えて地中へ放射性物質を流出させた。さればとタンク方式に変更したが、漏れることが常識のパッキン・ボルト締め構造にしたため、放射性物質を地下水流まで拡散させてしまった。何故このように初歩的なミスが続くのだろうか。諸悪の根源は電気料金の総括原価方式にあると思う。掛かった諸経費に利益を上乗せした料金では赤字になることはない。社員が努力をしようがしまいが関係なく会社は安泰だ。どんな問題も自分自身の課題ではなくそのうち誰かがやってくれるだろうと当事者意識がない。汚染水を絶対場外に流出させないと執念を燃やす人材がいないのが不思議ではなく、当然の成り行きのようだ。道は遠い。